今や30代男性の平均年収は300万と言われる時代です。
それは非正規を多く見積もっているからであり、実際は300万は言い過ぎで、国税庁の調査だと450万強のようです。
バブルを経験した親世代に年収500万で安いと言われて激怒した男性の記事がありましたが、一体バブル世代はいくらもっていたのでしょうか…?
30代後半の現在の平均年収
- 30代後半(男女合計)平均年収=425万円
- 30代後半男性・平均年収=499万円
- 30代後半女性・平均年収=297万円
男女合計の平均で425万円となっています。
現在は共働きが普通なので、297万円はパートタイムの方が多く含まれているはずです。
バブル期の給与
バブル期は1980年代後半~90年代初頭を指します。1995年以降平均年収は下降傾向になるので正確ではないですが、下がってきていた1997年時点の平均年収を見てみましょう。
30代後半の1997年の平均年収
- 30代後半男性・平均年収=589万円
- 30代後半女性・平均年収=291万円
な…なるほどこれをみれば、30代男性で500万は少ないと言われてしまうのも納得ですね…。
考慮すべきポイント
①終身雇用・年功序列の崩壊
バブル崩壊→平成の不況→リーマンショックを経て、終身雇用と年功序列という日本の高度経済成長を支えた2大システムが崩壊したので、「年齢が上がれば自然と給与が増える」というバブル時代の考え方は現在は通用しなくなっています。
②非正規雇用の増加
グローバル化、機械化、ネットワーク化、ビジネスモデルの多様化などが進んだ結果、正社員ではない雇用形態が増えました。その結果、「昇進」や「ボーナス」といった、基本給以外の面で正社員と大きく差がついてしまっています。
③ちなみに物価変動は?
消費者物価指数(2010年を100とする数値)の総合を見ると、89年には92.5ですが、97年は103.5、2010~2012年には99~100へ下がり、2015年は103.6となっています。まあ食品がーとか土地がーとか細かく見ていないので一概には言えないのですが、簡単に言うと…
バブルのときは給与も高く物価も安かった。
現在は(数値上)97年と同じくらいの物価指数ではあるが、給与は97年に比べて低い。
ということになります。しかし…↓
④家計でみると、現在は共働きが主流であるから…
すっごい単純な計算なので例外は当然あります。
- 97年、夫のみ就労、妻は専業主婦の場合、世帯の平均年収は589万円。
- 現在、夫婦共働きの場合、世帯の平均年収は499+297=796万円。
こういう可能性も無きにしもあらず。無きにしもあらずなだけで全部こうが普通というわけではありません。
⑤正社員も年収は減っているはず。なぜなら…
高度経済成長期、バブル期は、残業して働いただけモノが売れたので、みんなガンガン残業して稼いでいました。残業すれば儲かるからです。
しかし、現在はまともな企業なら余計な残業するなといいますし、まともじゃないところは給料を出さずに残業させようとします。つまり、残業代が減っているのです。
バブル期との差の分には、①②に加えて、⑤残業代も考慮して認識すべきと考えます。
まとめ
バブル期の感覚でみると、やっぱり30代後半の男性の平均年収は100万近く減っている。
比較する際には、正社員の比率や雇用システムの変化、それに加えて残業代が減ったことも考慮すべきである。