今回は1999年発売「フェイバリットディア(Favorite Dear 円環の物語)」を再プレイです。福山潤・神谷浩史の若い頃の声が聞けるゲームだよ!!笑
主人公は天使学校を卒業したばかりの新米天使。10年という限られた時間の中で、堕天使により時が止められループした世界で勇者候補を勇者に育てて世界を救う物語となっています。
主人公は男女選択可能で、選択によって台詞や展開に違いはあります、が、異性の勇者にしか「約束エンディング」はないです。そのため、乙女ゲーでもあり美少女ゲーでもある、手広い恋愛シュミレーションゲームですね。約束エンディングに異性縛りがあるのは残念です…。
今回、20年ぶりのプレイなので、思い切って勇者全員分の感想や周回プレイの感想もつっこんだら、1記事でA4何ページ分の文字数だよっていう感想になってしまいました。記事を分けて投稿したいとおもいます。
発売~移植の経緯
1999年にNECインターチャネルからPS用ゲームとして発売。2000年に新キャラクターユリアナが追加されたWindows版が発売。その後、2001年に「Favorite Dear 円環の物語」として発売されています。
ブログタイトルは円環になってますけど、今回やるのはWindows版です。ただ円環と内容は一緒です。
ただ、有名なのは次の作品の「純白の預言者」のほうで、こちらはあまり有名ではない感じです。当時のファンサイトも圧倒的に純白でした。夢サイトが流行っていましたね。oh、痛い。胃じゃなくて心が痛い。
私はWin版を「テックウィン」という雑誌で知って、ヨドバシカメラで買ったのを覚えています。円環の物語の攻略本を所持しているので、今回は攻略サイトではなくこちらを頼りに進めたいと思います。あと、割と難しいゲームなので、攻略本なしでやると破滅します。
福山潤・神谷浩史の若い頃の声が聞けるゲーム
既に書いた通り、男女選択可能な上、異性エンディングのみで、しかも勇者が10人以上いるので、ちょっと流行しないゲームでしたね。
ただ、フェリミが福山潤さん、リュドラルが神谷浩史さんなので再プレイの価値はあります。当時は勇者候補に青二のデビューしたての若手声優さんが起用されていましたので、現在はWikipediaのページがないような声優さんもいらっしゃいます。
アーシェ役の有島もゆさんとか、名前はちょっと変わってますけど、碧の軌跡のフラン役ですし。私としては昔プレイしていたときからこの3人の勇者には思い入れがあって…。ただ、難しいゲームなのでトラウマ気味ですが、ちょっと楽しみです。
【1周目】女天使:フェリミ・リュドラル・ディアン・ヤルル・アーシェ
名前はラビエルがデフォルトなんですけど、なんかむず痒かったので、アリスにしました。初プレイのときはなんて名前つけてたのか思い出せないな…。
序盤(勇者スカウト~30ターンくらい)
最初は大天使ガブリエル様からお呼び出しされ、任務について説明を受けます。残念なことに大天使様は勇者を紹介してくれないんで、勇者候補を妖精に捜索させるところから始まります。
大人になって思ったけど、人事部か人材派遣会社なんだよねこのゲームさぁ!笑
優秀な人材をスカウトして、脱落しないように面倒見てストレス減らしてっていう、人材管理ゲームなんだよ!wwwwww
ふう、ええと、進めましょう。現実にかえるのはやめよう。
大天使様と話すときの回想で、天使学校の卒業試験のときにどんな選択肢を選んだかを思い出すシーンがありまして、ここで選んだ選択肢で主人公の天使のステータス「信仰度」と、部下につく2名の妖精が決まります。20年前と同じく、今回「も」、妖精は4人の中から平均的で優秀なリリィと戦闘に強いフロリンダを選択しました。
フロリンダは場面で服装が違うし気ぐるみだし、とても強い。かわいいです。リリィは人当たりが良いし仕事も確実、勇者ウケもよく、ほんとにいいですね。部下にほしい。一緒に仕事したい。
そしていよいよ勇者捜索です。ワールドマップを見ながら一応地方が偏りすぎないように配慮しながら3~5人の勇者をスカウトしていきます。
ディアンをスカウトしたのは想定外でした。なんか途中暇だったのでスカウトしたんです。でも正直、5人いると経験値が分散してしまったので、やっぱり4人が限界なのかなぁと感じます。
攻略本とかないと6人枠いっぱいスカウトして後で大変なことになります(勇者が失踪したりする!!!)。最後の方は構えない勇者の面倒を見るのがとても大変だったので、やはり4人が限界かなと感じました。
1周目最終戦
堕天使はちゃんと関連ある勇者で倒しましたよ。調整したよ!
- アポルオン→ディアン
- イウヴァート→リュドラル
- ラスエル→フェリミ
ラスボスのガープは、LV58のリュドラルでほとんど倒しました。フェリミのEDをみるときだけフェリミLV64で倒しましたけど、うーん、なぜかリュドラルのほうが楽だったんだよな…。ディアンやヤルルのEDのときも本人に倒させようかなとおもったんですけど、ペルソナシリーズとかと違って、告白を受け入れた後の訪問や同行で台詞の変化がないので面白くなく、EDをさっさと見るのが1番なのでした。残念。
- ターン140でセーブし、リュドラル告白→R(リュドラル)でラスボス討伐。
- ターン141でセーブし、フェリミ告白→Rラスボス逃亡指示→フェリミで討伐。
- さらに、141をロードして、R逃亡指示→ディアン告白→R討伐。
- そしてロードして、ヤルル告白→R逃亡指示→R討伐。
という感じでなんとか短期間にまとめることで4人分EDを回収しました。
そして、4人も5人も勇者がいると、左手が常に攻略本を持つ状態になって手首が痛かったです。あらかじめメモに、事件の起きるターン数と「同行」なのか「任務」なのかなどをメモして手順を記しておくとスムーズでした。なにこれ完全攻略やっぱり大変じゃん!!!まあペルソナ5ロイヤルでも、1周目で全コミュ制覇したりするためには完全攻略チャートを見ないとやってられないですしね。
2周目やる前にキャラ別感想はきちんと書きまとめ、この時点で記事全体の文字数が8000字に到達しているのに気づきました。ああ…気が遠くなりながらも2周目へ……。これ男天使も2周ずつだよね…。6人全員女の子にしたとしても回しきれないよね……。
キャラ別感想(1周目の分)
告白イベントとキャラ別EDのスクショと一緒にご紹介。
リュドラル
他の人は割と勇者になるのに正反対の要素があって乗り気じゃなかったり、最初は役割と相反していたりしますけど、リュドラルは最初から勇者に向いているし、保護者のアウルドラゴンも勇者になることを勧めてくれます。竜に育てられ、モンスターと話す少年。人とモンスターの橋渡しの勇者です。武器は剣だし、勇者です。間違いない。そして騎士とか医者とかと兼業してないですし、やっぱ職業:勇者なんですよね。
そしてリュドラルは人当たりが良い。声が若いので、神谷さんっていうより内山さんみたいな感じがする。綺麗な神谷さん。ねっとりとした暗い神谷さんではない。性格は神谷さんと逆。
中身の神谷さんもWindows版おまけディスクで、自分と真逆の性格なので、誰よりも彼の理解者であろうと思いながら演じているということを言っていました。そうですね、自虐ネタに走ったり、後輩をいじりまくったり、皮肉言いまくったりしないですね。
任務の依頼をしにいっても明るいし、断るときもすまない感じを出して好印象、訪問すると、「あまり無理しないでくれよな」って優しく気遣ってくれたり、ともかく、手のかからない善き勇者なんですよね。保護者代わりのアウルがいなくなってからはますます天使様のことが誰よりも大切な存在になりますし。そして戦闘もなんでか強いし使いやすい。フェリミと比べると8レベルくらい低くても安定して戦えます。最初から最後まで正統派の勇者でした。
あと、スゴイ重要なんですけど、モンスターを友だちと思うリュドラルだからこそなのか、天使様のことを最初からちゃんと名前で呼んでくれるんですよ。訪問しにいっても毎回毎回名前で呼んでくれます。名前が書いてあるところでボイスがついてるときだけ、ボイスは都合上天使様ってなるけど、一貫してるんですよ。最初から天使様のことを天使だからじゃなくて一人のアリスとして見てるんです(やっぱ名前ラビエルじゃなくてアリスにしてよかった)。すげーな、人ができてるわ。さすが正統派勇者だよ。
告白イベントでは、さみしいとかそういう言葉は言わない勇者。すげえ。未来に向かって、世界が平和になった後も会いたい、もっとたくさんの時間を過ごしたいんだ、ってキリッとして伝えてきますが……
が……天使様がOKを出すと、なんと、ここからギャップ。
かわいいな、おい!!
不覚にも笑ってしまいました。
どうやら勇者様はキリッと決めて天使を口説いてきましたが、内心、不安で眠れない日々を過ごしてきていたようです。KAWAII
実は、面会で呼び出されていくと、何も用事はなかったけど何をしているかなと思って…って言ってくることがありまして、一人でさみしかった?って茶化して聞いてみるとちょっと恥ずかしがりながら、顔を見たら安心したって言ってくれます。
意外と……あれ……意外と年下枠っぽい雰囲気……?!(今更気付いた)
フェリミより2歳上なので男勇者の中では下から3番目なので年下枠というほどではないはずですけど、女の子っぽい気弱な雰囲気のフェリミと比べると、幼すぎず年頃の少年っぽい雰囲気担当なのかもです。女天使はもしかしたら天然ふわふわロリではなくて包容力のあるお姉さんなのかも。
人として何をすることができるかを教えてくれた天使様に、自分が守っていくと、安心してくれってカッコつけたのに、その直後
照れている!!
やはり…年頃の少年枠担当だった…!!!!
ずっと一緒、の意味はわかってて言ってるんですね。恥ずかしいですね。EDよりここのほうが恥ずかしいわ。どんな気持ちで神谷さんがこれを心を込めて読んでるのかと思うと笑うわ!!リュドラルこのー、いいぞー青春だなぁ!って思ってニヤニヤと読んでいるのではないですか?!
EDは、グリフィンとかと比べるとまあ謎EDです。なぜ山を登ってるの?とかね。ちょっと意味不明すぎるのでEDでがっかりしてしまいますが、元々リュドラルはほら、勇者は専業だから。兼業じゃないし。他の人みたいに、勇者終わったら元の職業に戻るわけじゃないんで……笑。ヤルルと比べたときの素敵ポイントはちゃんと手をつないでくれてるところですね。
昔、山登りEDをみたとき、意味不明すぎて期待ハズレでがっかりしましたが、他のを見たりED以外を見たりしながら総合的に見たら全然いいかなって思えてきました。ちゃんと手をつないでくれていて、支えてくれて。ヤルルみたいに体力がないことをからかったりしないし、一緒に連れてってくれますしね!!
フェリミ
フェリミのぐっとくるピークは、姉のイベントでの葛藤と成長のところですね。姉の墓の前で、歌に逃げるのをやめて堅琴を置いて、堕天使を倒して世界を救うまで琴はひかない、必ず世界を平和にして取りに来ると宣言するところが素敵でした。大器晩成型の勇者です。
ちなみに昔私は、攻略本を入手する前ですが、フェリミを上手く管理できなくて挫折していました。正義感が低くか弱いフェリミは討伐依頼を断ることも多かったですし、私のメンタル的に、依頼をし難かった。流石に今現在は攻略本があるので、受注してくれやすい任務や正義感を上げるアイテムとか濫用してるからそこは気にならなかったですけどね。。
そういうのもあって、“私は昔フェリミを救ってあげられなかったし、勇者として育ててあげられなかった”。私の力不足だった、と。そういう苦手意識がずっとありましたね。まあ、今振り返ると勘違いですけど。力不足っていうか、攻略本があればよかっただけですね!!!!!!笑
今回は何年越し?にちゃんとラスボスを倒せる勇者に育てることができてよかったです。頑張ったんだぞ、ガブリエル様からもらったアイテムいっぱい贈ったりとかとか。リュドラルよりも面倒みたぞ細かく!!笑
フェリミの告白イベントは、直球に涙を浮かべながら「かけがえのない人」に地上に残ってほしいと訴える、意外にもストレートな展開。ずっと一緒にいてください、と照れずにブレずにストレート。最初の弱虫なフェリミが嘘のようだ。姉と話し合うために立ち向かったりしたからかなり人として強くなったな…!
EDではなんと元天使様の生足が。吟遊詩人のフェリミと一緒に旅をして歌をうたって踊っているんでしょうかね~。ようやく名前で呼んでくれた感じもありました。
ディアン
イベントをすすめたり、訪問したりしながら感じたことは、いい人だなこの人っていう。結婚指輪を用意した恋人が自分を庇って殺されてるので、リアリティある大人の闇持ちですが、それがまた人間味のある人でした。
天使に薬草の質問をしたりして、天使が真面目に「次回くるまでに調べてきます」って答えると、天使様でも知らないことがあるんですねって、天使の真面目なところと、わからないことを素直に述べるところを美点として褒めてくれます。知的だけど奢らない大人の男医者。ちょっと子供の時は魅力のわからなかった人かもしれない
ディアンの告白イベントは、大人なのに台詞はわかりやすく素直です。さすがお医者さん。あと、ディアンの天使好きポイントは「優しい」ところらしいです。当たり前って扱ったり、冷徹であることを強要したりしない、そういうところなんですかね?ええ、モンスターペイシェントに疲れたお医者さんですね…。しかし、承諾した後がアッサリしすぎててびっくりしました。えっ、反応薄っ、って(リュドラルのせいだな…)
EDは、一緒に暮らして診療所をやっているところみたいです。流石にようやく天使様呼びをやめて名前で呼んでくれるようです笑
ヤルル
最初に死んだかもしれないことが匂わされているお父さん以外、大切な人を誰も失わずに強くなれた幸運な子であります(フェリミ、ディアン、リュドラルは堕天使関連で身内を亡くしている)。天使様のことをお姉ちゃんって呼ぶのですがEDでもお姉ちゃんって呼ぶのはやめてっ。笑 名前呼びしてくれないED。
個人的にヤルルのイベントで1番良かったなと思ったのは、告白イベントですね。名前は呼ばないのに、告白の内容は素敵でした。
他の勇者だと、地上に残るを選んだ後、あなたのためにも立派な勇者の務めを果たす!みたいな語りが多いんですけど、ヤルルはちゃんと、今までお姉ちゃんに守ってもらったから、今度は自分が守りたいって言うんですよね。
勿論、お父さんみたいな英雄になって世界を救うことは言いますけど、地上に残ってくれることを決断してくれた天使様に対して、恩義の台詞ではなくて愛情の台詞を言えるのは、使命感よりも幼さがあるからなんでしょうか?いやそれでも告白の一連の台詞は立派でした。
ってー!EDは逆に微妙でした。私個人がからかわれるのが苦手だからなのかもですけど、ずっと翼があって空を飛んでた天使様が翼を捨てて自分と歩いてくれてるのに、山を歩いていて、手も引かずに、冗談でも、遅いとか置いていっちゃうよとか言うのはダメじゃないですか?!!!(天使だったのに人間になるのは大変なことなんじゃないかって配慮してくれた上、EDの山登りで手を引いてくれてたリュドラルのせいでヤルルの評価が下がる!!笑)
アーシェ
昔から好きでしたけど、やっぱりアーシェは良いです。女天使とだとワイワイしてるし女子校っぽい感じがあってとてもよい。水浴びして無邪気に遊んだりしますし、男が寄ってきてめんどくさいからイケメンに変身して夜会についてきてくれとかね。とてもいいです。
活発な家出王女から、乙女の敵をしばいたり大の大人が苦戦するような魔人をぶっ倒したりする勇者になった頃、父王が暗殺されてクーデター。そこから将軍に協力して演説をして、反乱軍を鎮圧してよき女王になっていく。いい子です。めっちゃいいキャラ。成長を見つめていられます。
不満があって呼び出したときも、わがまま王女というよりは、頼りになる女の先輩みたいな感じの態度なので、素直にごめんなさいすれば、あたしは一応勇者なんだからちゃんと依頼よこしなさいよねっ。って叱ってくれます笑
再プレイ(1周目)を終えて
まず、「天使学校」という概念や「アカデミア」「上級天使」という呼称。どこでこの単語を自分の世界観に取り入れたのかなと思ったら、ここでした。一番最初のガブリエル様のシーンでしか語られないので、セーブデータからロードしてると忘れ去るんですよね。(2周目引き継ぎのないゲームなのでセーブからロードが1番攻略安定する)
昔と比べて気付いたこと
- ディアンが思ったより怖い人じゃなかった
- フェリミは扱いにくいすぐ失踪する勇者じゃない
- リュドラルの謎の山登りEDは意味不明なんじゃなくてフェイバリットディアのEDの中では恵まれてる方だったってことwwww
初回プレイで悪印象になってしまったものがずっと長年引きずられていたので、やるのが大変なゲームで、扱いにくい勇者を大変な思いをして管理するゲームってイメージに汚染されてしまっていましたが、攻略本のある大人の私がやればなんてことなかったですね…。どれを渡せば大丈夫とかわかってるんで…。
こうしてまたひとつ、過去に悪いイメージで思い込んでしまったものを良い印象に上書きできた気がしました!
またひとつ、「私がダメだったからできなかった」というものが減った気がしました!笑
失踪イベントとかは強制であって、私が下手なせいじゃないですからね!笑
頑張れ私。あと3周すれば全員クリアだ。…本気か?(遠い目)